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ジュートは麻の一種です。

麻には、大麻（ヘンプ）・亜麻（リネン）・苧麻（ラミー）・洋麻（ケナフ）・黄麻（ジュート）の、大きく分けて5種類の素材があります。日本でよく言う「麻」は、これらの素材の総称です。

ジュートは主にバングラデシュでつくられます。

ジュートは「南京袋」や「ドンゴロス」として、穀物の輸送や保管に愛用される、麻袋の素材です。
耐久性に優れていて、無公害であることから、農業・工業用資材として活用されています。
ジュートの主産地はバングラデシュで、世界の輸出量の9割以上を占めています。高温多湿な気候、大量の水に恵まれた土地であることが栽培の条件です。3月ごろに種を撒き、100日ほどで3mくらいまで成長し、刈り取られます。その茎を約2週間、水に漬けて発酵させ、手で一本ずつ皮を剥がします。この靭皮部分がジュートの原料で、それをさらに水洗いして不純物を取り除き、乾燥させ、撚り上げてはじめてジュートの糸ができます。

ジュートは環境にもやさしい素材。

ジュートは成長するときも、処分するときも、環境にやさしい素材です。光合成の過程で、通常の植物の、なんと5倍もの二酸化炭素を吸収します。焼却処分にしても、環境に有害な物質を一切排出しません。土に埋めた場合も、バクテリアによって完全に分解され、肥料としても利用できます。実際に、環境先進国ドイツでは、ジュートを使用した製品が数多く作られています。

ジュートは「黄金の糸」。

ジュートは、原産地バングラデシュでは「黄金の糸」と呼ばれています。その素材性・環境性・生産性から、今、様々な分野で最も見直されている素材です。